二十年間





あの街は 何もなくて

自転車で走った 真っ直ぐな道路

一面に広がる夕焼け

そんなものばかり 思い出す




あの頃は 世界はとても狭くて

同じ景色ばかり見ていたけれど

掴めない程 大きな夢を持っていた




振り返った時には もう

全部思い出に変わっていて

届かなくて

それがどうしようもなく

哀しい時もあるけれど

そんな日々があったから

もし今日も明日も 泣いていたとしても

また 笑えるのだろう





わたしは今年 二十歳になりました









 

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